共同研究者・研究員制度について
日本支援対話学会(ADSJ)は、研究を「問いの発見」「知への変換」「行動の発見」の循環として捉えています。
私たちは、研究とは研究者だけが行うものではなく、社会の中に埋もれた問いを持つ人々とともに進める共同的な営みであると考えています。そのため、本会では従来の学会における研究者像を見直し、「共同研究者」と「研究員」を中心とした研究体制を構想しています。
なぜ共同研究者なのか
現代社会には、多くの未解決の課題や言葉にならない違和感が存在します。しかし、それらを感じている人々の多くは研究者ではありません。
教育現場の教員、NPO職員、支援職、企業人、学生、地域活動家、あるいは日常生活の中で社会の変化を感じている市民かもしれません。
私たちは、そのような人々が持つ違和感や問題意識こそが、重要な研究の出発点になると考えています。
そのため、本会では論文執筆経験の有無よりも、「問いを持っていること」を重視します。
共同研究者
共同研究者とは、本会の研究活動に参加するすべての人々を指します。
共同研究者は、自らの現場や経験の中で感じた違和感や課題意識を共有し、新たな研究テーマの発見に貢献します。また、研究成果に対する意見交換や実践への応用を通じて、研究活動を支えます。
共同研究者に求められるのは、特定の専門資格や学歴ではありません。社会に対する関心と、自らの経験を問いとして共有する意欲です。
研究員
研究員は、共同研究者から生まれた問いを研究可能な形へと整理し、知へと変換する役割を担います。
具体的には、研究テーマの整理、リサーチクエスチョンの構築、文献調査、調査設計、論文執筆、研究レポート・実践レポートの作成などを行います。
研究員は、問いと研究をつなぐ「問いの翻訳者」として位置づけられます。
主任研究員
主任研究員は、研究プロジェクト全体を統括する役割を担います。
共同研究者や研究員と協力しながら研究の方向性を整理し、研究成果の社会的意義を検討するとともに、新たな研究員や共同研究者の育成にも取り組みます。
特別研究員
特定分野において高度な専門性を有する者、あるいは本会の研究活動に顕著な貢献を行った者については、理事会の承認により特別研究員を委嘱することがあります。
AI時代の研究活動
本会は、AIを研究活動の支援ツールとして積極的に活用します。
文献整理、要約、分析支援、査読支援など、従来研究者が担ってきた多くの作業は、AIによる支援が可能になりつつあります。
しかし、社会の中から問いを発見すること、その問いの意味を理解すること、そして研究成果を実践や行動へと結びつけることは、人間にしか担えない重要な役割です。
私たちは、AI時代における研究者の価値を「知識の保有者」ではなく、「問いの発見者・翻訳者・実践者」にあると考えています。
私たちの目指すもの
日本支援対話学会は、研究成果を発表するだけの学会ではありません。
社会の中に埋もれた問いを発見し、その問いを知へと変換し、さらに社会をより良く探究するための行動を発見する共同研究コミュニティを目指しています。
私たちは、専門家だけでなく、多様な立場の人々とともに問いを育て、研究し、実践し、その成果を社会へ還元していきます。
論文を書く人だけではなく、「何かがおかしい」「なぜこうなっているのだろう」と感じる人もまた、私たちにとって大切な共同研究者です。
社会の中に埋もれた問いを、ともに探究してみませんか。